ページ

函館山岳会の歩み

函館山岳会活動の歩み

函館山岳会は,昭和25年4月に個人37名,社会人団体,高校山岳部等が参加創立されて,令和2年11月で創立70周年を迎えております。

この間において会員個々の努力により,その成果として積雪期では道南の狩場山山系,遊楽部山系,大千軒岳山系,道内のニセコ山系,羊蹄山,大雪山系,十勝山系,夕張山系,日高山系,さらに本州北アルプス,八ケ岳山系,夏期では沢登りを中心とした道南の山々,大雪山系,夕張山系,日高山系等に足跡を残しております。

海外登山では昭和52年インド,タルコット峰登山隊への参加(登頂),昭和53年函館インド,ホワイトセール峰登山隊への参加(敗退),昭和54年ネパール,パルチャモ峰(敗退),昭和63年中華民国,玉山(登頂),平成7年,19年マレーシア,キナバル峰(2回登頂),平成8年タンザニア,キリマンジェロ峰(登頂)に足跡を残しております。

海外トレッキングでは昭和50年,54年ネパール,ゴーキョピーク(2回),昭和59年アンナプルナ内院,平成14年アンナプルナ山群北部,昭和49年,平成9年ランタン渓谷(2回),平成19年中国四川省,四姑娘山山麓,平成21年中国雲南省玉龍雪山山麓,梅里雪山山麓,老君山山麓が行われております。

しかし,今日までの過程には,昭和49年4月前千軒岳行方不明事故(ヘリコプターによる救助),昭和54年7月メップ岳目名沢滑落事故(ヘリコプターによる救助),死亡事故となった昭和63年11月大千軒岳での病気死亡事故が発生し,数回の山行方針の見直しを行っております。

山岳会の基本方針は,会としての目標は掲げず,会員個々の意欲と努力により,会全体のレベルアップが図られるものと考えており,月2回の全会員レベルに適合した月例山行と,メンバーのレベルによる会員山行を行っております。現在の会員は9名ですが,会員の高齢化の進行,若手会員の減少により,中高年主体の山岳会となっております。

 現在の主な山行は,月2回の月例山行を実施しており,夏期では道南の山々を主体に一般コースからの尾根歩き登山,積雪期では函館近郊の横津山系,木地挽山系等の登山を実施しております。その他,月1回の例会を実施し,山行報告,山行計画の協議等を行っております。過去の事故経験から会員山行の管理は,理事会において審査し承認する事にしております。

 最後になりますが,昭和47年5月より毎月函館山岳会ニュースの発行を続けており,令和2年12月現在において585号となっております。また,このニュースを7~8年ごとにまとめ,函館山岳会報3号,4号,5号,6号,として4冊の会報を発行しております。以前の創刊号,2号を含め6冊の会報を発行しております。今年の5月には会報7号を発行しております。

 春一番の花々を求め,夏の高山植物の観賞,秋の紅葉狩り,厳冬の樹氷の
観賞等,四季の自然を満喫しながら山々を登っております。70年の伝統が有り,地道な山登りを実践している山岳会ですが,共に末永く登山を楽しむ仲間を募集しております。            連絡先:0138-57-6861(野口まで)

2015年3月23日月曜日

設計山 西尾根コース 2015年3月22日

  設計山 西尾根コース 2015年3月22日

メンバー 4名

3月22日 曇後晴 
 7:00亀田支所出発。7:40国道227号中山トンネル手前右の駐車場着。天気予報では曇後晴で好天を期待してスノーシュー,スキーで行動開始。
 8:00道路除雪の壁1.3m程を登り大野川右岸に出る。8:02大野川の橋を渡り林道に入る。設計山西尾根取付きの500m付近まで林道を進む。古いトレースが有り,ラッセルの苦労はない。トドマツ植林帯等を通過し登る。380m付近では小熊の足跡が多く有る。大きな足跡ではが,気持ちはあまり良くない。
 

 古いトレースは400m付近で尾根に取付いている。地図で確認すると林道経由が楽と判断し先に進む。残雪は固くラッセルも無く快調に歩く。


 9:00~10峠手前100m程の480mで小休止。行動食を取り西尾根の登りに備える。
 9:18林道峠500mで東へ向かう西尾根に取付く。ブナ疎林帯を登り,やがて尾根南側をトラバースしながら下る。
 9:30~35高度510mでスキーからワカンに履き替える。ここでは古いトレースが出ている。見通しの良いブナ疎林帯の急登を西尾根600mを目指し登る。


 600m付近からは多少傾斜は緩み,尾根上を登る。
10:00~07コブ670mにて小休止。
 

 10m程下りコルからは西尾根の設計山手前700mのコブを目指す。気温が上がり残雪が柔らかくなり,時々膝上までもぐる。10:20コブ700mを通過する。西尾根東側に大きく張り出した雪庇に注意し南側を登る。


 10:25設計山701m頂上着。天気は青空となり,北側に二股岳,駒ヶ岳,木地挽山が眺望出来る。南に少し下り南西の多少風が有る中,行動食を取りながら休憩。





 10:50記念写真を撮り,西尾根の下山開始。雪は更に柔らかくなりワカン,スノーシューでも時々もぐる。11:05~27コブ670mでのんびりと昼食を取る。風はなく春の暖かさを感じて休憩する。


11:50~53スキーデポ地でスキー着用。12:05~20林道峠500mで休憩。西に乙部岳の白い稜線が眺望出来る。


 後は林道を黙々と歩き,滑り下る。13:20駐車地点に下山。13:40出発。14:25亀田支所解散。
 曇り空から晴の良い天気となり,残雪の暖かい春山を往復5時間30分で,のんびりと楽しむことが出来ました。                (NG記)


2015年3月9日月曜日

函館岳連冬山研修会 砂原岳 北西尾根コース 2015年3月8日

   函館岳連冬山研修会 砂原岳
       北西尾根コース 2015年3月8日

参加者 函館山岳会4名,函館山の会3名

3月8日 晴
  7:45亀田支所出発。8:37砂原岳登山口望洋の森への道入口着。駐車場への道は除雪はないので車寄せに駐車。天気晴,砂原岳は青空の中に白く輝いている。


  8:55出発。9:15駐車場通過。9:16~20公園内で小休止。9:28新道登山口通過。大きなトドマツ,カラマツ植林帯を緩やかに登る。古いトレースをワカン,スノーシュー着用し登るので,ラッセルの苦労は無い。植林帯を抜けた,高度310m付近のニセアカシア等雑木林帯で9:40~50小休止。


  南に砂原岳を見てダケカンバ樹林帯を緩やかに登る。次第に右に西円山が見え始める。古いトレース跡は西丸山への近道を進んでおり,東屋を目指しコースを修正する。
  10:30東屋475m着。今後の急登等に備え行動食を取りエネルギーを補給する。10:55出発。ここからはいた北西尾根に続く,北尾根に取り付く。雑木林帯を膝上程のラッセルで登る。11:05南側が切れ落ちた尾根上520mに出る。細い尾根上を灌木の有る右側をラッセルし登る。左手には雪を纏った砂原岳北壁が眺望出来る。


    高度600mを越えると傾斜は緩み枯れ草帯と砂礫の尾根となる。今回は積雪が多く砂礫の出るか所は少なくので,アイゼンは使用しないまま登る。昨年12月に来た時は氷と砂礫が多くアイゼンを使用した。真っ白な新道合流点の720mを目指し登る。風は弱く青空の中に,砂原岳を見て登る雰囲気は最高である。



  11:53新道コース合流点720mを通過。ここからは鉄杭が打たれたコースを緩やかに登る。

    12:03標高点787mを過ぎると,西に駒ヶ岳剣が峰頂上岩峰が現れる。南正面には砂原岳頂上が望まれ最高の景観である。


  風は弱く気温も高いので汗をかき,のんびりと岩場基部930mを目指し登る。高度850mを越すと多少傾斜が増し,岩と固雪の登りとなる。ワカン等の歯を食い込ませ慎重に登る。



  12:35砂原岳頂上への岩場基部930m着。今日はここまでの計画であり,行動食を取りながら眼下の景観を楽しみ休憩する。頂上へのフィックスの有るコースは雪が詰まっており登り易い状況である。頂上へは安全を期す為,ロープ,ハーケン等登攀用具が必要である。


  12:50下山開始。景観を楽しみながら登ったコースを下る。13:10新道合流点720m通過。細い尾根も慎重に下り13:30東屋着。13:50まで休憩し下山開始。1名はここからスキーで下る。14:28望洋の森駐車場通過。14:45全員駐車地点に下山。14:55現地にて解散。我々は15:00出発。16:00亀田支所解散。

  高気圧の中晴の好天に恵まれ,砂原岳北西尾根を楽しむ事が出来ました。アイゼン訓練は出来ませんでしたが,ワカン,スノーシュウーの歯を利かせての登下降には,良い訓練になったと思われます。                                                                    (NG記)